~恋に気付くとき~

でも、そのおかげであたしは自分の気持ちに気付けたんだけど…。

「…あたしは。」


トールちゃんを見る…。


「…悪かった。」


照れて頭をかきむしるトールちゃん…。

キャラが違うんですけどっ。

でも、トールちゃんが、あたしを想っていてくれたことが嬉しかった。


テーブルの下でトールちゃんの大きな手があたしの手を包みこんだ。

でも、遥香先輩は…、

「松本君が、結ちゃんを好きなのはわかってたわ。もう、偽装には付き合えないって言われたけど…。」


「じゃあ…、どうしてですか?」


どうしてまだ偽の恋人同士をやらなきゃなんだろう。


「…私には恋人がいるの…。」
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