~恋に気付くとき~

「あるとき、友達に言われたの。松本君と付き合ってるんでしょ?って。私、否定しなかった。…私たちは周りに知られたらどうなるかなんて、簡単に考えていたの…それまでは。でも、お互い守らなきゃいけないものが多いことに気付いた…。別れてしまえば話は簡単だったけど、出来なくて…。それでも、どうしても隠さなきゃいけないから……。彼と松本君が仲良かったから、お願いしたの…。もう、私と松本君のウワサは学校中に知れ渡っていたから。松本君に頼るしかなかったの。」

そこまで一気に話をした遥香先輩がコーヒーカップを手にした。
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