~恋に気付くとき~
下手すれば、トールちゃんは、二股かけたうえに遥香先輩を捨てて、あたしと付き合ったという最悪男になるわけだし…。


それは、トールちゃんには、あまりにも気の毒だ。


だいいちそれよりも。

遥香先輩は、先生と付き合って大変だったに違いない。

あたしなんかより、何十倍も辛かったはず…。

いろんなことを乗り越えてきたんだ。


だから…。


あたしが、少しでも力になれるなら、役にたてるなら…。


「遥香先輩っ。このまま卒業してください。あたしは、トールちゃんを待ちますから。」
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