スノードロップを贈りましょう
「この花はね、スノードロップというのよ。
花言葉は『希望』、『慰め』、『最初の恋のまなざし』……素敵でしょう?」
花を愛でながら、ゆっくり、ゆっくりと、彼のもとへ歩んでいく。
「でもね、私はあなたに、違う言葉を贈るの」
「なにを……」
訝しげな彼の顔に、ふわりとスノードロップを押し付ける。
彼はそれに驚いたのか、椅子から転げ落ち、床に倒れる。
ふわ、と白い花が彼の周りに咲いた。