足跡
足跡
久しぶりに二人で外出する事にした。言い出したのは俺で行く場所も決めていた。
久しぶりの外出に結愛も楽しみにしていた。
12月に入って街はクリスマスムード一色になっていた。
結愛の病室に入ると鏡の前に結愛がいた。
久しぶりに結愛の私服を見た気がする。

みっ君どう?可愛い?♪

うんいんじゃない。

何よいんじゃないって素直に可愛いっていいなよ!笑

結愛は元の明るい性格にもどった。その事が何より俺は嬉しかった。

結愛の車イスを押して病院を出た。目的地は結愛が事故する前二人で行く予定だった遊園地だ。
その日の結愛は本当によく笑った。
休憩がてらにベンチに座り目の前の観覧車を二人で眺めながら結愛がしゃべり出した。

みっくんさー

うん?

私一生歩けないかもよ?

いいよ。

おしっこだって漏れちゃうんだよ?

いいよ。

子供だって産めないよ?

いいよ。

ごめんね。。みっ君こんな体になっちゃって。

結愛さぁ俺とも約束してよ?

なに?

俺がもしデブになって髪もはげちゃって年もとって歩けなくなっても一緒にいてね?

うん。いいよ。。

結愛は笑顔で泣いた。
その日初雪が降った。

二人が進む道にはしっかり足跡がのこっていた。
















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