君待ち人
そして今日から、学校が再開する。
クラスメイトの半分は、夏休み前より肌が焼けていた。
昼休みになり、教室が賑やかになる。
売店から戻ってきた緋衣ちゃんと、久しぶりの昼食だ。
「約一ヶ月ぶりのメロンパンだーっ!」
「夏休みの間、メロンパン食べなかったの?」
「食べたけどー、やっぱり売店のとは違うじゃん?」
緋衣ちゃんの昼食は、やっぱりメロンパン。
いちごメロンパンやココアメロンパンではなく、普通のノーマルなメロンパンだ。
緋衣ちゃんはメロンパンを、とても美味しそうに頬張った。
「桜のお弁当も、やっぱり豪華」
「そう?」
私のお弁当は……やっぱり普通だと思うけどなぁ。
お弁当の中身は、いつもより甘さ控えめの卵焼き、大好きなミートボール、コロッケ、きんぴらごぼう。
デザートには、ウサギ型に切ったりんご。
「夏休み、あっという間だったな~」
緋衣ちゃんの肩が、あからさまに落ちた。