君待ち人








『私、ずっと待ってる』



いつも遊んでいた、大きな桜の木のある公園。

私と男の子は、そこで子どもらしい可愛い約束を交わしたんだ。








――あれから十年。




私の心にはまだ、その約束がはっきりと存在している。


約束を交わしたあの男の子のことが、大好きだった。ううん、今も、ずっと好き。





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