片思い日記

そして、助かったと思ったのだった｡
｢うん！私は佐井木 楓って言います！よろしくね、志帆！｣
知り合いができた安心感に自然と笑顔になった。

｢楓かー！うん！よろしくねー！｣
志帆はまた笑顔になってそう言った。

その時、ドアの開く音がしてそちらへ目を向けた。

どうやら先生が来たらしい。
クラスのざわめきが止み、教卓へと注目が集まった｡

先生は笑顔で軽い入学祝いの言葉を述べ、そしてこう続けた。

｢早速だけど、入学テストをします｣

入学説明会の時には言っていなかった事なので、クラスがどよめいた。

私はといえば

やっぱりついてなかったなと悟りを開いてしまっていた。