プロローグ

あたしは誰かに必要とされなければ、生きていけない。
生きている意味が見つけられない。
生きている意味が分からない。


これは、あたしの持論でしかないけれど
人は人間関係を二通りでしか分けないと思う。

自分に利のある人間と、そうでない人間。

前者になれればどんな時にも頼ってくれる。
必要としてくれる。

後者になれば、ただ街を歩いている時の
たまたますれ違った一人にしかなれない。


他人を必要とする人は自分というのが弱くできてるんだと思う。

他人を必要として、それに応えてくれる人間がいることで
自分に価値を見いだして安心してる。

自分で自分を認めるために他人の手を借りるのだ。


他人から必要とされることを必要とするあたしと、
他人を必要とすることを必要とする人。

少し違うけど感覚的には同じ人種。
ほぼほぼ、同じ人間。


要するにあたしの様な人間は
生きていくうえで他人からの肯定を必要としているのだ。



生きててもいい理由を、他人から与えてもらってる。

うん、そう。この言葉が1番分かりやすいかもしれない。



一度優しい顔をすれば、甘い密に群がる虫のように
それはそれは簡単にあたしを必要としてくれる。


でも足りない。
もっと、もっと、あたしを必要として。
そして、あたしのことを肯定してよ。



    
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