堕ちても純白に
「ただいま。」
自宅に戻ったがただいまを言っても誰も返事なんてしてくれるわけがない。
何でだろう。慣れてるはずなのに悲しいね。
もうお昼を過ぎていたので学校にわ行かずにベットの中に潜り込んで闇が全てを呑み込んでくれると信じ目を閉じた。
「ん…やばい寝過ぎたかも。」
携帯を開くと7時ちょいすぎ。
あーそろそろ支度するか。
だるいからだを起こすと浴室に向かった
。全てを洗い流すように熱いシャワーを浴びて化粧を施し夜の街へと出かけていった。
私がきたのわネオン街。
周りから冷たい目で見られたり深く傷ついた人達がここで夜と言う闇が明けるのを待つ。私もその一人。
まぁ私が来たのわそれだけじゃないけどね。ここにいれば誰かが私を見つけてくれる。永遠にとは言わない。今夜だけでも私を愛してる、私を必要としてくれる人が見つけてくれる。
「よぉ、ヒナ昨日あわなかったな。」
声をかけて来たのわリキで一緒に居るのがコウだ。
リキわツンツンした赤髪で沢山のピアスが空いている。信用した人としか話さないが友達思いで優しいやつだ。
まぁたまに淋しそうに笑う。
コウわ青や紺とも言えるサラサラの髪だ。ピアスわいつも髪を耳にかけている右しか見たことが無いが見る限り一つだ。
口数が少ないが私にわ甘えてくる可愛いやつだ。
「リキ、コウ久しぶり」
「久しぶりってヒナ、昨日だけだろ会ってないの。」リキわ笑いながら答える。
「ヒナちゃん昨日いなくて淋しかった」
私に抱きついてくるコウは可愛くてしょうがない。頭を撫でてあげると嬉しそうに微笑んだ。
私達3人わいつもの場所に向かった。
いつも私達みたいな人が集まって居るのは、Blacktearsと言うBARの地下だ。
流石に未成年が大勢でBARに入ることができないので皆が集まれる場所を作ってもらった。
Black tears 日本語にすると黒い涙。
後悔や嫉妬や妬み。黒い涙わいくら流しても尽きることがない。いつか黒い涙を透き通る透明にしてくれる人が現れるのを夢見て。
部屋の中にわ15.6人ほどの人が集まっていた。
私達が入ると「リキとコウ遅い〜」
と文句を言ってるのわリィだ。
「ただいま。」と私が言うと
リキとコウの後ろにいた私に気づいて
「あ!!!ヒナぁぁぁあ」
と叫んで飛びついて来た。
リィわ150cmほどの身長でピンクのメッシュの入った髪を緩く巻いてツインテールにしている。お人形のようでとても可愛くひとなっつこい。
私より10cmほど小さいリィを受け止めると嬉しそうに抱きついて来た。
「リィ元気だった?」
「ヒナに会えたから元気100倍だよっ」
キラキラの瞳で笑いかけるリィわ女の私から見てもとても可愛い。
部屋の中に居る皆に声を掛けると
やほ〜とか、ヒナ〜とか、今日もかわいいね〜とか様々な声が聞こえてきた。
皆元気なことを確認すると満足だった。
私がソファにいくと右腕にリィ左腕にコウがくつっいてきてとても愛らしく思えた。
楽しい時間わすぎ12時を回った。
そろそろ私わべつの場所に行こうと思い。そろそろ行くねと告げると、
リィから「今日もいくの?」と少し淋しそうに聞かれた。
「うん…でも大丈夫だよ。明日もここに帰って来るから。」
周りに居た皆わ優しく笑った。
私達わお互いのニックネームと年齢しか知らない。住んでる場所や仕事や学校など誰も知らない。秘密にしてるとかでわなくて、必要がないんだ。
興味が無いから聞かないんじゃなくて、
必要がないから聞かないんだ。
だって目の前にいるのがその人の素顔なんだから。
でも皆淋しい思いをしている事わわかる。だからどれだけ嫌なことがあっても
その人を支えたいという気持ちであの部屋に入るときわ、ただいま。
出るときわ、いって来ます。と言うのが私達の中で当たり前になっている。
だから私も「いってきます」と呟いて夜の街に溶け込んだ。