最後まで……
「よし!じゃあ、かなが一口食べたら許す!」
そう言うとお兄ちゃんは私を椅子に座らせた。
「ほら、自分で食べないとあーんするぞ~」
「わかった……」
私はお兄ちゃんがレンジしてきたであろうハンバーグを一口だけ食べた。
「良くできました♪」
お兄ちゃんが私の頭をガシガシと撫でた。
「じゃあ、俺も食べようかな!いただきます!」
お兄ちゃんは隣に座って自分の物と私のおかずを残さず食べた。
「お腹いっぱい。かなは俺を太らせる気なのか~?」
お兄ちゃんはそう冗談半分で言ってきた。
「太ったお兄ちゃんも見てみたいかも……」
と私が考えたふりしながら言うとお兄ちゃんは少し慌てて机の角に足をぶつけた。
「ふふふっ」
私はお兄ちゃんがおかしくて笑った。
「かなは笑ってる方が可愛いよ」
そう言ってお兄ちゃんは笑った。