こと×ゆいDays~純情少女と幽麗系男子~
 
「これはその、雨宿り……」


「という名の立ち往生でしょ」


「……です」



 はぁ……とため息の蒼井くん。



「お人好しにも程があるね」



 呟きの意味を理解する前に、差し出される右腕。


 青い無地の傘が、軒下から蒼井くんまで、1歩分の距離に橋を架けてくれました。



「入りな。遅刻したくなかったら」



 ……神さま、わたしは、夢でも見ているんでしょうか?
 
< 22 / 49 >

この作品をシェア

pagetop