こと×ゆいDays~純情少女と幽麗系男子~
 
 サラサラと、歩くたびに揺れる銀髪。


 真新しい黒の学ランとのモノクロコントラストが……すごく、キレイ。


 こういうの、浮き世離れしてるって言うのかな?



「松風」


「ふぁイっ!?」



 声が裏返っちゃった。


 うぅ、恥ずかしい……。



「濡れてるんだけど」


「ごめんなさい! すぐに退きますのでしばしお待ちを」


「オレじゃなくて、きみ」



 しびれを切らしたように、低くなる声。


 ポカンと口を開けたわたしの隣で、蒼井くんが間抜け娘の肩を指差しています。


 ……え? わたし?
 
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