こと×ゆいDays~純情少女と幽麗系男子~
「何か、悩み事があるんですね……」
「心配?」
「はい。優しくしてもらったので、今度はわたしが力になりたくって」
「優しく……ね。大丈夫よ。ことりちゃんの気持ちがあるだけで」
「わたし……?」
黒木先生の微笑みを辿ると、ギュッと握られた手がある。
教室を出てからここに来るまで、一度も離れていない手……。
「ことりちゃんがいると安心するみたいね、蒼井くん」
「えぇっ? わたし、何回かしか話したことないのに!」
「あなたの手を握って幸せそうにしてる。この寝顔はレアよ?」
「と、言われましても……」
「ふふ、予鈴が鳴っても起きないようだったら叩き起こしてね。許可します」