こと×ゆいDays~純情少女と幽麗系男子~
 
「ホレボレする逃げっぷりね! 絶対に見つけてやるんだから…………あ」



 にっ、仁科さんが来たっ!



「そこにいるのは…………蒼井くん?」


「……何か」



 え、蒼井くん?


 声低いです、怖いですよ……?



「いやぁ、ちょっと人探しをね! お邪魔しました~!」



 壁と、観葉植物と、蒼井くん。


 その影で縮こまってるわたしに、仁科さんは気づかなかったよう。



「あっ部活始まるじゃん、もー!」



 パタパタ遠ざかる足音に、ホッと一息です……。
 
< 43 / 49 >

この作品をシェア

pagetop