イジワルな旦那様とかりそめ新婚生活
2、お役御免になりたいです ー 桜子side
式と披露宴が終わり控え室に戻ってオレンジのカットソーとジーンズに着替えを済ませると、ぎゅるるっとお腹が鳴った。
「お腹……空いた」
作り笑いをするのが精一杯で、披露宴の間も全然食べられなかったな。
どっかの偉い人のお経のような挨拶が延々と続くし、何度も睡魔と戦った。
眠らなかったのは、隣にいた鷹司さんがギロッと私を睨んでいたからだ。
私が本当に結婚する時はあんな無駄な披露宴なんて絶対にしない。出席者の顔ぶれも、料理も豪華だったけど、ただただ退屈だった。
私が姉の薫子でないことがわかっていても、鷹司の名前を恐れてか誰一人として突っ込むものはいなかったし……。
薫子だろうが桜子だろうが……梅園家の人間であればいいという事なんだろうか?
家同士の結婚。
「お腹……空いた」
作り笑いをするのが精一杯で、披露宴の間も全然食べられなかったな。
どっかの偉い人のお経のような挨拶が延々と続くし、何度も睡魔と戦った。
眠らなかったのは、隣にいた鷹司さんがギロッと私を睨んでいたからだ。
私が本当に結婚する時はあんな無駄な披露宴なんて絶対にしない。出席者の顔ぶれも、料理も豪華だったけど、ただただ退屈だった。
私が姉の薫子でないことがわかっていても、鷹司の名前を恐れてか誰一人として突っ込むものはいなかったし……。
薫子だろうが桜子だろうが……梅園家の人間であればいいという事なんだろうか?
家同士の結婚。