イジワルな旦那様とかりそめ新婚生活

「お前が余計な事をするから桜子が倒れた。今後、一切俺達には関わるな」

俺が電話で秋人に警告しても、あいつは自分が正しいと信じて疑わなかった。

『それは、刹那が桜子ちゃんに何も説明しないからだよ。責任転嫁しないでくれるかな？』

何も知らないくせに……。

そう言い返したいのをグッと堪えた。

秋人にしてみれば、俺が好き勝手やってる風に見えるだろう。

言い返すだけ時間の無駄だ。

俺はブチッと電話を切った。

だが、会話を途中で終わらせたのが相当気に食わなかったのか、秋人は桜子との契約の期日にまた邪魔をしてきた。

ホテルのラウンジで薫子に会っている時に、桜子と一緒に現れ、俺を睨む。

ちょっと驚いたが、秋人が桜子の事が好きなのはわかっていたし予想できない展開ではなかった。