イジワルな旦那様とかりそめ新婚生活
「……なんかちょっとがっかり」
口にするはずもない言葉がうっかり出た。
病院ではちょっと優しい人なのかなって思ったのに。
「何がだ?」
刹那さんの声で振り返ると、彼は目を細め鋭い視線で私を見据える。
でも、私は怖くなかった。むしろかわいそうな人だって思った。
「私利私欲のためなら何でもするんですね。やっぱり冷血メガネ男だ」
刹那さんの目を見て一言一句はっきりと告げる。
すると、彼は自嘲するかのように笑った。
「君は謙虚で引っ込み思案な人間かと思っていたが、意外とはっきり物を言うんだな。面白い」
……面白い?
「冷血メガネ男」と面と向かって言った私の事を怒らないのだろうか?
「この俺を恐れずに面と向かってそんな事を言うのは君くらいだ」
「寂しいですね。本音を言ってくれる人が側にいないだなんて」
口にするはずもない言葉がうっかり出た。
病院ではちょっと優しい人なのかなって思ったのに。
「何がだ?」
刹那さんの声で振り返ると、彼は目を細め鋭い視線で私を見据える。
でも、私は怖くなかった。むしろかわいそうな人だって思った。
「私利私欲のためなら何でもするんですね。やっぱり冷血メガネ男だ」
刹那さんの目を見て一言一句はっきりと告げる。
すると、彼は自嘲するかのように笑った。
「君は謙虚で引っ込み思案な人間かと思っていたが、意外とはっきり物を言うんだな。面白い」
……面白い?
「冷血メガネ男」と面と向かって言った私の事を怒らないのだろうか?
「この俺を恐れずに面と向かってそんな事を言うのは君くらいだ」
「寂しいですね。本音を言ってくれる人が側にいないだなんて」