赤黒いバラ
教室に戻ると小鳥遊先生が帰りの会をするために待っていた。

「早く席につけー」

帰りの会

「卒業式お疲れさま。再来年だからって気を抜かないようにな。留年とかしないように。まあ、わかってると思うが、月曜から後期末テストだ。」

そんな簡単な話をして帰りの会は終了。

帰りの用意をしてみんなクラスにとどまる。

部活の先輩へのメッセージだとか花束を渡すために先輩方の終わりを待っている。

なぜか会話がない。

「彩月はやっぱり手作りのもの渡すの?」

沈黙に耐えきれずえなが言った。

「うん。手作りの写真たてと普通に色紙…美結ちゃんは?」

「変な紅茶。苺紅茶とかオレンジ紅茶とか…まあ、桜は聞かなくてもだいたいね…色紙に絵描いたらOKな部分あるしね。」

そうかもしれないが、一番楽なのはえなでしょ。

「えなはあたしと同じく色紙だけでしょ?」

「うん。そうなんだ。バレー部だし。作るものも無いしね。」

一通り会話を終わらせるとそれぞれの部活の友達が迎えにきた。

「さく!(桜のこと)行くぞ!」

そう言われて部活の友達に引っ張られて行った。
< 192 / 242 >

この作品をシェア

pagetop