赤黒いバラ
他のひとにあの事がバレて、先生を辞めさせることになったのならまだ気持ちが楽だった。

自らやめることを選ぶなんて…

私の責任だな。

でも、子どもは責任なんて知らなくて大丈夫。

大人が守るから。

だからといって、罪悪感は半端じゃないし、高校生は子どもなのか。

そんなことを考えていた。

遅かれ早かれこれは知る事実。

あと一週間。思い出は記憶は大切にしなきゃ…

でも、話しかけていいものなのか。

迷いどころではあるね。

「今日はここまでだな。学級会終わり。ついでに、さっきの話は他のひとに言ってないから言うなよ。」

志保里が知ったらうるさそうな…

即座にそれが頭を過った。
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