赤黒いバラ
部活のためいつもより遅くに家を出ると、志保里も部活なのか偶然駅で鉢合わせた。

「よ!」

「よ!じゃないわよ。桜。思い告げたの?」

「いや?告げないよ。」

言っても良いものなのか?私的には心の中で留めておきたい。

自分勝手かもしれないけど。

志保里は無言でケータイを渡してきた。

そこに写し出されてたのは石持先輩のブログ

『3月1日卒業式。ブログの更新止まっててすいませんでした!!車校行ってました!!思いを告げようか告げまいか迷ってたけど、自分自身にハッキリさせるように言うことに決めました。フラれるは百も承知でした。でも、言えただけスッキリした。また、新たな恋を見つけなければ!!』

そう書かれていた。

石持先輩…フラれたんだ…

「石持先輩もフラれるの恐れて告白した訳じゃないんだよ。スッキリさせるためにしたんだよ?桜このままでいいの?」

「うん。そうだね。」

「あたし桜が後悔しても知らないよ!?フラれるの恐れてないでさ…」

「後悔なんてしてないわ。」

そう。後悔なんてしない。

いつからかの私の口癖。
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