赤黒いバラ

キセツハメグル

私たちは高校2年になった。

一つ先輩になった私たち。

去年と何も変わってない気がしてならない。

教室につく。一つ階が上がった。

眺めは少しよくなった。

担任はなんと運が良いのか悪いのか仲上先生。

また騒がしくなりそう…

窓に近づき空を見る。桜の木が真横にあって空なんて見えなかった…

「邪魔!切ってやろうか!!」

空を見上げたい気分なのに邪魔する桜。

「桜を切る桜…」

後ろから仲上先生の声が聞こえた。

「仲ちゃん!これからよろしく!!」

「騒がしくなりそうだな。ちゃんと宿題してきただろうな。」

「もちろん!って、数学だけじゃん。誰に出せばいいんだよ。小鳥遊先生居ないし。」

「電話してやろうか?多分奴も忙しいと思うけど。」

電話しなくてよろしいです。

なんか、小鳥遊先生が居ないと居ないで新鮮な気がした。
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