赤黒いバラ
月日は流れる。季節は回る…

ある日仲上先生と面談をしていた。

「会長お疲れさま。忙しそうだけど、勉強の方ついていけてる?」

実を言うと、忙しくなるごとにメリットもあればデメリットもある。

「ヤバイです。数学死にそう…。」

「だよね。なんか、前のテスト赤点ギリギリだったもんね…。」

数学がこんなに難しいなんて思ってなかったな…

「まあ、とりあえず留年しないことを目標にしてください。多分だけど東雲さんは浪人するよ。」

分かってるよ…このままだとダメなのも…

「そう言えばもう、進路はこれでいいの?」

「はい。なかなかぴったりだと思って…。まあ、浪人なんでしょうけどね!!」

仲上先生は否定せずに笑った。

今から頑張れとか言ってくださいよ…

「そう。前出張で小鳥遊先生のいる学校に行ったんだ。そしたら元気そうだったよ。色紙とか書いたらどうかな?」

まあ、元気なのは元気だろうけど…。

仲上先生はあの事知ってるんだろうか。

「それは、クラスで話し合います。仲ちゃんも愛しの愛しの将夜先生に会えて嬉しかったんですね。」

「よし。あとで部活楽しみにしてなさい。絵を破り捨てて差し上げましょう。」

「ごめんなさい。止めてください。」

小鳥遊先生か…
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