赤黒いバラ

シンニンショウカイ

一番に教室に入り自分の席で用意をする。

機械的な作業。

その時ガラッと扉が開いた。

クラスメイトになる子だ

「あっ!おはよう!!初めまして北大路えなです。よろしくね。…って、中学校から一緒だから挨拶要らないかー。」

彼女は一人でボケて一人で突っ込む。

「えな…一人漫才は止めよ。もう高校生だよ。」

えなは中学校ではクラスの中心的な人物。
頭がよくて将来は医者になりたい。と言っている。

私とえなは真逆の性格だけど、とても仲が良い。

「そうだね。桜が理系なんてどうしたの?珍しいって言うか、何て言うか…どちらかって言ったら、普通科だよね?」

私が理系に進んだ理由…

「そう?と言うよりか、この学校のカリキュラムが駄目なんだよ。国立目指したいからってこの科しかないとか…。」

こんなの建前。

本当の理由はもっと不純してる。
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