ねえ好きって言って 【完】
「家、着いたから」




あれっいつの間にか
家に着いてる。
私そんなに寝ちゃってたんだ…




「立てるか?」

「う、うん」




あれ、なんで零太くんが
うちの場所知ってるんだろ。




「じゃ、しっかり休めよ」




そう言って零太くんは
背を向けて歩き出した。




「零太くん!送ってくれてありがとう」

「…感謝しとけ」

手をひらひらと振りながら
帰っていったのであった。




私はその背中を見えなくなるまで
ずっと見送っていた。
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