ねえ好きって言って 【完】
恵恋を家へと送り届けてから
俺は凪に電話をかけた。




流石にあのままじゃ
ダメだよな。
それに、凪が恵恋のことを
好きだって決まった訳じゃないし。




俺は心のどこかで
そうじゃないことを
願っていたのかもしれない。




「もしもし凪か?」

「……なに」

うわっ不機嫌丸出しじゃねーか。


「今から会って話がしたいんだけど」

「わかった」




とりあえず俺はベンチに
座って凪を待つことにした。

凪が本当に恵恋のことが好きなら
俺は恵恋にフリをしてもらうのは
もうやめよう。




そう決心をしたのであった。
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