ねえ好きって言って 【完】
だから付き合う理由なんて
ないと思うんだけどなぁ…




「でもさっ恵恋。いつまでもグダグダしてたら誰かに零太くん取られちゃうかもよ?」




ドキッ




そんなこと考えたことなかった…

でも女に興味なんてないし
誰かと付き合うなんて考えられない。




そして放課後になり
いつものように零太くんと
帰ろうとすると明るい声が聞こえた。




「零太ー!俺も一緒に帰る!」




帰り支度を終えた凪くんが
私たちの教室へやってきた。




あれ?零太くん、嬉しくなさそう。
なんか眉間にシワ寄せてるし。
どうしたんだろう?




「恵恋っ俺も一緒に帰っていい?」

「わ、私はいいけど」




チラッと零太くんを見ると
はぁ~とため息をついていた。
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