ねえ好きって言って 【完】
「勝手だと?恵恋を泣かせる奴に言われたくない」




「な、凪くん…」




「……」




俺は凪の勢いに
言い返すことができなかった。




完全に俺の負けだった。




「…何も言えないんだ。いこ、恵恋」




そう言って凪は
恵恋の手を引いて
この場を去ろうとした。




嫌だっ…行くな…




「待って!!!私…」




恵恋…?




切なげな表情を浮かべ
凪の手を離していた。
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