ねえ好きって言って 【完】
零太くんの心臓の音が聞こえる…




それに私の音も…




零太くんの腕の中は
すっごく心地よかった。




今こうして抱きしめられているだけで
とても幸せだった。




「私ならもう平気だから、ね?」




零太くんはそっと私から
腕を離した。




「ほんと俺って最低だよなっ」




零太くん…
そんな辛そうに笑わないでよ。




でも…




「もう!いつまでもそんなウジウジしないでよ!私がいいって言ってるんだから!うるさいよ!」




私はニマッと笑うと
零太くんの顔を両手で
包み込むようにして見つめた。




「もう大丈夫だから…零太くんそんなに謝らないでよ」

「…わかった」
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