ねえ好きって言って 【完】
「ねぇ、好きって言って?」




それだけでいい。




零太くん以外いらないから。




零太くんは観念したかのように
覚悟を決めていた。




「一生に一度しか言わないから」




そう言って私をぎゅっと抱きしめ
耳元で囁いた。




「好きだよ、恵恋」




ずっと聞きたかった言葉。




私は零太くんの体に
ぎゅっと腕を回した。
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