ねえ好きって言って 【完】
痛みに顔を歪ませる。




「いい加減にしろよ」




えっ今の声、相良くん?

とてつもなく冷えた低い声。
何故か私すら鳥肌が立った。




相良くんは鋭く睨んでいた。




その威圧感に押されたのか
先輩たちは捨てゼリフを吐きながら
教室を出ていった。




「大丈夫か?」




「う、うん…」




この前の時といい、
また相良くんに助けてもらっちゃった…




「怖かった……」




私は緊張が解け堪えていた涙が
いっぱい溢れ出してきた。




「泣くなって」
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