ねえ好きって言って 【完】
花火なんていつぶりだっけ。
暫く見てなかったな。




恵恋は隣で目をキラキラさせながら
花火に夢中になっていた。




にしても、こんなに喜ぶとはな。




はしゃいでいる姿を見て
いつの間にか俺の口角も緩んでいた。




ちょ、何俺笑ってんだ。きもい。




花火を見るふりして
色々なことを考えていた。




なんで俺、恵恋と花火見てんだろ。
前の俺からしたらありえねーことなのに。




なんかこいつは
他の女たちと違う感じがして
一緒にいても居心地が悪くない。




むしろ色んな表情や態度に
楽しませてもらっている。
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