ねえ好きって言って 【完】
「―――はぁっ?!」




涙を拭きながら俺の顔を
覗き込んできたのだった。



「勝手にみんな」




俺、顔赤くなってんの?
え、なんで?
意味わかんねー。




しかも恵恋にそれ見られたとか。




死にたい。




「なにそれ~」



と、隣で不満げに
口を膨らませていた。




「…帰るぞ」


「はーいっ」




くっそ。
なんでこんなに心かき乱されるんだよ。
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