ねえ好きって言って 【完】
始業式を終えたとき
恵恋の姿がないことに気がついた。




あれ?なんであいついねーんだよ。




「あぁ、恵恋なら熱で早退したよ」




恵恋の友だちであろう
高鳥に聞くとそう答えた。




だからさっきあんな様子で…
てか、辛かったんなら
なんで言わなかったんだよ。




ちょっとイラッとしていた。




「ふふ~ん、恵恋のこと心配してるの?」

「いや、別に…」




恵恋の友だちだし俺たちが恋人同士の
フリしてることくらい知ってるよな。




「一応これ、恵恋の家の住所ね」




そう言って紙を渡された。
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