俺様な偽物の恋人ッ?!!!
そう私が自問自答していると、手に大きな袋を抱えた咲と仁くんが入ってきた。
『あ、咲っ!なんで起こしてくれなかったの?
起こしてくれるって言ってたのに!!』
そんな私の悲痛の叫びを軽々と無視して、
袋を机の上に置く咲。
「私は何回も起こしたわよ?
夏恋が起きなかったからここに連れてきたの。」
…それでも、お姫様だっこはないよ!?
「まぁ、起きなかった夏恋ちゃんも悪いけど、一番悪いのは勝手にお姫様だっこした彗星でしょ、」
確かにそれは一理あるかも。
「俺かよ?
俺、無罪。」
両手をあげながら仁くんに批判を浴びせる。
「私のために犠牲になってね。
彗星。」
さ、咲………
はじめの頃と今の彗星への態度が全然違うよ、、、。
あれは演技らしいけど、凄い変わりよう。
「なんでお前のためなんかに犠牲にならなきゃいけねぇわけ?」
「おぉーと。さすがに俺の彼女を貶すのは許さないよー。」
………一瞬だけかっこよく見えたよ。
仁くんが。
前なら有り得なかったのにね。