君の方が恐ろしい。 ~short story~
最後まで。


私は認知症とゆう病気なのだと。


若かった頃の記憶はなくなった。
最近は食事をしたのかも、お風呂に入ったのかも分からなくなる程に。

「桜井さーん」

私を呼ぶ声が聞こえる。

「こんにちわ。覚えてますかー?ふふっ…
昨日もおとついも来ましたよー?」

ニコニコして話しかけてくれるこの子は私のヘルパーなのだと、毎日来てくれて、毎日自分は誰か説明してくれて、毎日私のお世話をしてくれる。

< 14 / 20 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop