君の方が恐ろしい。 ~short story~
最後まで。
私は認知症とゆう病気なのだと。
若かった頃の記憶はなくなった。
最近は食事をしたのかも、お風呂に入ったのかも分からなくなる程に。
「桜井さーん」
私を呼ぶ声が聞こえる。
「こんにちわ。覚えてますかー?ふふっ…
昨日もおとついも来ましたよー?」
ニコニコして話しかけてくれるこの子は私のヘルパーなのだと、毎日来てくれて、毎日自分は誰か説明してくれて、毎日私のお世話をしてくれる。