樋田さんは私のことが好きだと思う。
「樋田さんだって…!」
「何ですか?」
「………」
樋田さんな貶す言葉を吐くつもりが、
まったく非の打ち所がない。
ダメージを与えるつもりが、むしろ私のほうにダメージがきた。
樋田さんは綺麗だ。
透き通った肌に漆黒の髪。
整っている目鼻立ちは
殴りたくなるくらいに綺麗。
「……っ…」
言葉を詰まらせる私を見て、笑う樋田さん。
・・・くっそう。
「もう帰ってください!
ていうか何でいつも来るんですか!」
「…さぁ?」
昔から樋田さんは私の部屋に来る。
樋田さんの仕事が休みの時は必ず。
・・・休日くらい休めばいいのに