杏ちゃん、結婚しよ




タクとは2年前に

電車で痴漢から守ってくれて


あたしが何回も連絡をとって

付き合い始めた


あたしより3歳年上で

弁護士のたまごで


だからあたしみたいなのが奥さんだったら


多分タクには邪魔なだけ



「俺、洗濯物干すよ」

「お願い。ちゃんとシワ伸ばすの忘れないでね」



いつのまにか

好きがわからなくなってた



この空気が

この手のひらが

当たり前だと思っていた。








< 2 / 38 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop