―ある日―
「…………ぁあっクソッ」

駄目だ。

立ってドアを開ける。

……………

物音一つしない。

よし、下りよう。

慎重にリビングに出て台所に行く。

ポカリを飲む。

「………はぁ」

……やっと、落ち着いたか?

「……ハハッ」

自分に問うなんて馬鹿だな。

…………でも、

オレはまだそれだけ人間って事か。

……いや、

人間でなきゃこんな風にはならないな。

「またか……」

言葉遊びもいいかげんウザいな。

たくっ。

「……キモイ」

はぁ。

顔を上げて、シンク下の扉を睨む。

オレに、躊躇は無い。

開けて、取り出したのは一本の刺身包丁。

「………」


部屋に戻った。
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