―ある日―
先輩の口調は、なんだか自分に言い聞かせてるみたいで、少し、痛かった。

「じゃあな、白井。あんまり寄り道すんなよ」

「先輩!子供じゃないんですから。さようなら」

塚先輩とわかれて、歩きながらぼんやり考えていた。

なんだか今日はちょっと、いつもどうりじゃない事がすごく近くで起こってる事を知らされた日。

でも、不思議と現実感ないんだよなぁ。
やっぱ私からビミョーに遠い知らない知り合いだからかな……。

…………。

なんか、晴れない。
いいや、本屋で立ち読みでもしてから帰ろう。

そうして商店街の方へ、行くことにした。
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