―ある日―
圭の場合(夏休み前)
「…ん……んー……」
今日も2時に目が覚めた。
夜中の2時。
貨物列車の音と少しの車の走行音。
たまに五月蠅いバイク。
別に国道が近いわけじゃないのに、まったく、元気だな。
体を起こして、軽く首をもむ。
「ハァ……」
ベッドをおりてドアを開けた。
……………
静かだ。みんな寝てんだな。
あまり音を立てないようにゆっくり階段を降りる。
リビングに出て、誰もいないのを確認して台所に入る。
ゆっくり冷蔵庫をあけてポカリを飲む。
「ふぅ………」
腕で拭ってボトルを戻す。
これはオレが買ってきたから、オレが飲んでいいんだ。
部屋に戻る。
ズボンを履き替えて、ケータイと小銭をポケットに無造作に突っ込む。
カチャッ
金属音がした。
「………」
出すと、小さなアーミーナイフだ。
ガキの頃買ってもらった5得のやつ。
はしゃいで自慢にしてたな。
ポケットに戻す。
また下に降りて、ゆっくり玄関の鍵を開けた。
ギキイィィ
最小限に音を抑えたつもりだったが、ちょいデカい。
心臓が絞まる。
隙間に体を滑らせ外に出る。
鍵をかけて、植木の下に隠す。
少し早足になって家を離れた。
今日も2時に目が覚めた。
夜中の2時。
貨物列車の音と少しの車の走行音。
たまに五月蠅いバイク。
別に国道が近いわけじゃないのに、まったく、元気だな。
体を起こして、軽く首をもむ。
「ハァ……」
ベッドをおりてドアを開けた。
……………
静かだ。みんな寝てんだな。
あまり音を立てないようにゆっくり階段を降りる。
リビングに出て、誰もいないのを確認して台所に入る。
ゆっくり冷蔵庫をあけてポカリを飲む。
「ふぅ………」
腕で拭ってボトルを戻す。
これはオレが買ってきたから、オレが飲んでいいんだ。
部屋に戻る。
ズボンを履き替えて、ケータイと小銭をポケットに無造作に突っ込む。
カチャッ
金属音がした。
「………」
出すと、小さなアーミーナイフだ。
ガキの頃買ってもらった5得のやつ。
はしゃいで自慢にしてたな。
ポケットに戻す。
また下に降りて、ゆっくり玄関の鍵を開けた。
ギキイィィ
最小限に音を抑えたつもりだったが、ちょいデカい。
心臓が絞まる。
隙間に体を滑らせ外に出る。
鍵をかけて、植木の下に隠す。
少し早足になって家を離れた。