―ある日―
目的はない。

ただ、家にいたくないだけで蛇足で歩く。

夜中の散歩。

人のいる場所には行かない。

面倒だから。

ソレらしい道にも入らない。

いちゃもんつけられるだけだから。

それでも最終的に着くのはダイタイここなんだ。

川沿いの野球場。

ここはオレの知る限り絶対、人は来ない。

まぁ私営地らしいから。

予約なしに普通の人は来ないんだろう。

オレの寝床だ。

明るくなるまでダイタイここで過ごす。

風も通るし、空は見れる、川沿いだから涼しいし。

いい場所だ。

我ながらいい場所を見つけたよ。

本当にな。
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