―ある日―
オレが、決めた時から、やり続けている事がある。

毎日じゃなくてランダムに。

迷わず駐車場へ足を運ぶ。

左の一番奥。

そこにあの男の車がある。

カチャカチャッ

スペアキーで小さなフタを開ける。

鞄から500mlのペットと折畳んだ灯油ポンプを取り出す。

片方はボトル、もう一方は給油穴に差し込む。

ジュポ ジュポ

バレ無いように2回分だけ。

ボトルの半分位だがそれでも充分だ。

拭いてタオルに包んでしまう。

もうすぐ、もうすぐ行える。

一度試せば、あとはタイミングだけだ。

マンションをあとにした。
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