―ある日―
その足で向かったのは家の方から遠ざかる、隣りの駅。

の商店街の外れも外れ。

新し目の建物の一角。

ネットカフェだ。

「いらっしゃいませ」

パスを提示する。

「シャワー室…いいですか」

「あ、どうぞ」

奥へ進む。

別に泊まらない。

ネットもしない。

シャワーだけを借りる。

このネカフェは知り合いが経営していて、タダパス貰ったんだ。

ヤツのマンションで、入りたくは無い。

だけど、直ぐにでも流してしまいたいから。

よく来るようになった。

…………

「よっ。どうよ順調?」

「店長!めずらしいですね。あっ、後輩くん来てますよ」

「ケイッ!?どこ?」

「シャワー室に」

…………
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