―ある日―
たしかに、ずっしりと、でもしっかり握っていた。

「やっ……どっ………してっ」
手は震えてるのに、なのにっ!!

拳銃に震えが伝わって、小さく音を立ててる。

「ッ!!」
振り上げて、おもいっきり投げ捨てる……!!
やっ………
手放せ……無い………?
こんな……こんな物がっ!!!

トッタスットットッタッ

「ッ!?」
階段を上ってくる音!?
ウソッなんでっ!!
こんな時間に!?
まさかっ!!!

家を飛び出した時、廊下から、見たんだ。
黒い車。
マンションの下に、2台。

「ヒ…ィ……!!」
どんどん近付いてくる!
下の壁際に銃をむける。
やだやだヤダ……こんなのって!!

トットタッ

来るッ!!!
< 42 / 106 >

この作品をシェア

pagetop