―ある日―
すぅ

「!!」
目があった!
うちの生徒だ!!
なんで、こんな時間に?

「…撃ちなよ」
「ッ!!?」
なっ………
「その代わり、抵抗するけど」
「……」
「それでもいいなら、撃ちな」

やっ……なっ………

真っ直ぐ目を見て来る。
動かない……
この………人………

ゴガッ

「あっ……あっ………」
手から力が抜けて、すべり落ちる銃。

「………」
動かないでずっとこっちを見てる。
何?一体、なんで、この人………

「……はぁ。撃たないんだ」
!!!?!

「やっ……」
壁際まで後退る。
この……人、なんでっこんな……普通に………

震えが、大きくなる。
止まんないっ!

「…落としたよ、拳銃」
拾って、近付いてくる!!

「………ヒッ」
撃たれる!!
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