―ある日―
ある時を境に、母さんはぎこちなく笑うようになった。

あの男といる時は楽しそうなのに。

どうして?

わからなかった。

そんな時、聞いたんだ。

母さんとあの男の会話。

「あまり酷い事しないで下さいね。まだ、小学生なんだから」

「わかってる。無茶はしてないさ」


「」


ショックだった。

母さんは、知ってたんだ………。

知ってて、黙ってたんだ。

ウソだ!!

母さんだけは、味方だと、

もしも……なら、助けてくれると、思ってたのに。


「…………」



見放された。
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