―ある日―
……………

小夜は竜彦にまかせて平気だな。

さてっと。

オレも、だな。

まず、少し伸びていた髪をサックリ切る。

ジェルとか使って軽く立たせた。

それだけでも結構、違う。

染める事も考えたが、染め直すのがメンドイので断念した。

次に、よくある女物のアレで瞼を二重にした。

眉毛もチャラいヤツ風にした。

歯を抜こうかとも考えたが、辞めた。

頬が腫れるし。

鎮痛剤を飲むのがメンドイからな。

鼻は悩んだ。

折ろうかとも思ったが、これも辞めた。

体力の消耗は気を散らせるからだ。

マニキュアを塗って、ピアスを2、3開ける。

優等生はこんな事しないと言う、大人の思い込みを逆手にとるためだ。

「………」

誰だ、こいつ…。

鏡の中の自分は、違和感だらけで……

てか、

キモい。

……………
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