―ある日―
「あっそだ、さっきの話ね、続きがあるの」

教室に戻る途中、急にゆりあが言いだした。
「続き?」
「うん。なんかその先輩って今までにも何度かこうゆう事、あったらしいのよ」

「何それ?」

「なんかね、別に素行悪くないのに、無断欠席したんだってさ。しかも一週間近く」

「一週間近くも?」

「そう。三日目位でさすがに変だって、家に行ったらしいんだけど誰も居なくて、近所に聞いても誰も知らないんだって」

「何それコワッ」

「んで、警察に届けるべきか話てたら、学校に来たんだって」

「来たんだ?」

「らしいよ。で、一週間近くも何してたんだって聞いたら、なんてったと思う?」

「なんて言ったの?」

「それがね、旅行に行ってましたって言ったらしいのよ」

「旅行!?」

「そ。しかも車で、家族ソロってなんにも言わずに」

「ふ~ん。変わってるね、休みに行けばいいのに」

「いや、ソコじゃないだろ」

ゆりあが言うには、父親がキマグレで、たまに本当に極たまに、そうゆう事をするらしい。

変わった親をもつと大変だなぁ。
< 8 / 106 >

この作品をシェア

pagetop