―ある日―

圭の忌日(夏休み後)

………………。

オレはまた、電車に乗っている。

毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日。

とりつかれたように。

なんとはなく、窓の外を見る。

家が等間隔に、でも少し蛇行したり。

気持ち悪いほど丁寧に並んでる。

まるで蟻塚だ。

キショイ。

人なんて蟻と同じだ。

いや、蟻が人と同じなのか。

……蟻に失礼だな。

キモい。

でも、もう、すぐに。

もうすぐに……

こんな生活も終わる。

あとは、あの男が………


それで全部が終わる。
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